ホームボタンがなくなり、全面ディスプレイとなった「iPhone X」以降、iPhoneの修理費用が高額となっています。
また、ボディの背面もガラスになったり、本体サイズ大型化により、以前と比べると重くなった重量により、落下時の衝撃は大きく、ガラスの割れなど壊れるリスクはより高くなっているかもしれません。
Appleが提供している、保証とサポートがセットになった「AppleCare+」や、Apple以外からも、様々なモバイル機器で加入できる「モバイル保険
両者にどのような違いがあるのか、「iPhone 13」シリーズでの試算も交えながら、チェックしてみたいと思います。
目次
記載の金額は、特に表示がなければ、税別です。
Appleの修理料金一覧
まず、iPhoneが壊れてしまった場合に、どれくらいの修理費がかかるのか、確認しておきたいと思います。(税込、「AppleCare+」に入っていない場合。)
モデル | 画面の修理 | その他の修理(上限) | 端末価格 (発売時の価格) | Apple Care+ 料金(2年間) |
---|---|---|---|---|
iPhone 13 Pro Max | 42,680 円 | 77,480 円 | 134,800円〜 | 24,800 円 または1,250円/月 |
iPhone 13 Pro | 36,680 円 | 70,980 円 | 122,800円〜 | 24,800 円 または1,250円/月 |
iPhone 13 | 36,680 円 | 57,980円 | 98,800円〜 | 18,800 円 または950円/月 |
iPhone 13 mini | 30,080 円 | 51,480 円 | 86,800円〜 | 18,800 円 または950円/月 |
iPhone 12 Pro Max | 42,680 円 | 77,480 円 | 117,800円〜 | 24,800 円 または1,250円/月 |
iPhone 12 Pro | 36,680 円 | 70,980 円 | 106,800円〜 | 24,800 円 または1,250円/月 |
iPhone 12 | 36,680 円 | 57,980円 | 86,800円〜 | 18,800 円 または950円/月 |
iPhone 12 mini | 30,080 円 | 51,480 円 | 69,800円〜 | 18,800 円 または950円/月 |
iPhone 11 Pro Max | 42,680 円 | 77,480 円 | 119,800円〜 | 24,800 円 または1,250円/月 |
iPhone 11 Pro | 36,680 円 | 70,980 円 | 106,800円〜 | 24,800 円 または1,250円/月 |
iPhone 11 | 23,980 円 | 51,480 円 | 61,800円〜 | 18,800 円 または950円/月 |
iPhone SE (2020) | 15,950 円 | 33,440 円 | 49,800円〜 | 9,680 円 または480円/月 |
「iPhone 13 Pro」を修理する場合、最高額は70,980 円。端末代金の半分以上を支払うことになります。
「iPhone SE」は、全面ディスプレイではない(ホームボタンがある)タイプですので、ディスプレイが小さいためか、修理費用は比較的安く設定されています。
「その他の修理」とは?
AppleCare+で規定されている修理費には、「画面の修理」「その他の修理」の2種類がありますが、それぞれどのような損傷の場合に適用されるのでしょうか?
「画面の修理」とは、その名の通り、画面が割れた場合の修理費用。
「その他の修理」が適用されるのは、「ホームボタン、液体による損傷 (水没等)、アクセサリなど、その他の問題について iPhone の修理が必要な場合」とされています。
基本的に「画面が割れ」以外の損傷は、ほとんどが「その他の修理」になります。
例えば、背面のガラスの割れも「その他の修理」です。
画面と背面のガラスの両方が割れてしまっても、「画面の修理」「その他の修理」の両方の修理費がかかることはありません。
「その他の修理」の料金のみで修理できます。
「その他の修理」は、基本的に端末の交換になるため、金額が高額に設定されています。
ただし、故障内容や持ち込んだ修理拠点によっては、部分的な修理が可能な場合もあるそうです。
その場合は、最高額ではなく、修理内容に応じた修理料金となりまます。
Apple純正の補償サービス「AppleCare+」
iPhoneの補償サービスと言えば、AppleCare+が、Apple純正のサービスとして、提供されています。
保証内容
主な保証内容は…
- 通常1年間のメーカー保証を2年間に延長
- 通常90日間の電話でのテクニカルサポートを2年間に延長
- 過失や事故による損傷に対する修理料金を減額(最大2回)
- バッテリーの蓄電容量が本来の 80% 未満に劣化した場合、無償で交換
基本は、2年間のサービですが、2年経過後も月額料金を支払い、延長することもできます。(無期限)
さらに、2019年に「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」が追加されました。
通常のAppleCare+では、盗難・紛失は保証の対象外ですが「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」では、これらも保証の対象となります。(最大2回)
Apple Care+の価格(税込)
2年間の一括払いの価格です。
月額払いも可能。カッコ内が月額払いの価格です。
- iPhone SE(2020):9,680円(480円)
- iPhone 11/12/12mini/13/13mini:18,800円(950円)
- iPhone 11〜13のProシリーズ:24,800円(1,250円)
「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」の場合は、それぞれ2,000円アップとなります。
AppleCare+加入時の修理費用
Apple Care+に加入することで、修理費用が減額されます。(1年間に2回まで)
減額後の修理費用は、全モデル共通で..
- 画面の損傷:3,400円(税別)
- そのほかの損傷:11,800円(税別)
- 盗難・紛失:11,800円(税込。盗難・紛失プランのみ)
iPhone 13 Proの場合、最高修理費 70,980円が、11,800円に減額。
AppleCare+の料金は24,800円ですが、1度でも修理になれば、十分に元が取れます。
あらゆるモバイル機器を3台まで補償する「モバイル保険」
Apple以外から提供されている補償サービスで有名なのが、さくら少額短期保険が提供している「モバイル保険
iPhoneだけでなく、AirPods、iPad、Apple Watch、ノートパソコン、携帯ゲーム機など、あらゆるモバイル機器を対象とした保険となっています。
概要は..
- 月額700円(非課税)
- 3端末まで補償(主端末1台+副端末2台)
- 年間最大10万円まで何回でも補償(副端末は上限3万円まで)
- 損壊、水濡れ全損、故障、盗難による修理費用等を負担
という保険。
2年間加入した場合は、700円×24ヶ月=16,800円となります。
iPhone以外も補償してもらえるので、Apple WatchやiPad、MacBook、AirPodsなども、まとめて補償してもらえます。
また、保険加入中にiPhoneを買い替えたり、新たなモバイル機器を購入した場合でも、再度保険に入り直す必要はありません。
オンラインの管理画面から、保証対象の端末を簡単に変更することができます。
AppleCare+の場合は、固有のiPhoneに対しての契約ですので、iPhoneを買い替えても、契約を引き継ぐことはできません。
2つの補償サービスを比較
保険内容の比較表
2つのサービス、保険の主な項目を比較してみます。
AppleCare+ | モバイル保険 | |
---|---|---|
料金 | 2年間 13 Pro/13 Pro Max など:24800円 (または1,250円/月) 13/13 mini など:18,800 円 (1か月あたり950円) SE など:9,680 円 (1か月あたり480円) 3年目以降も月払いでの継続が可能 12 Pro/12 Pro Maxなど:1,250円/月 12/12 miniなど:950円/月 SEなど:480円/月 | 月額:700円(非課税) (2年で16,800円) |
加入期限 | 端末購入日から30日以内 | 端末購入日から1年未満 |
対象製品 | iPhone 1台 | 無線通信が可能なモバイル機器 (3台まで) |
最大補償金額 | 通常の保証を2年に延長 過失や事故による損傷の修理費用の減額(1年間に2回まで) | 修理費用、交換費用を1年間で最大10万円まで(3台合計) (利用回数には制限なし) |
保証対象 | メーカー保証内の故障等 過失や事故による損傷 付属品も対象 | 自然故障、破損、損壊、水濡れ、故障、盗難 付属品は対象外 |
保証期間 | 基本は購入日から2年間 3年目以降も月払いで継続可能(期限なし) | 半永久的に継続可能 |
盗難・紛失保証 | +2,000円で保証 | 盗難の場合は補償あり |
海外での保証 | 対応 | 国内のみ |
その他サービス | 電話でのテクニカルサポート エクスプレス交換サービス |
あくまでiPhone専用の補償で、メーカー補償の内容の拡大、延長、修理金額の減額をする「AppleCare+」。
あらゆるモバイル端末に対応し、最大10万円まで全額補償する「モバイル保険」。
細かい違い、気になること、いろいろありますので、管理人なりに調べたこと、直接確認したことをまとめておきます。
細かい違いや、気になる点を確認
バッテリ交換は補償対象?
バッテリの消耗による交換は補償対象になっているのか?
- 「AppleCare+」:補償あり
- 「モバイル保険」:補償なし(Appleの有料交換は8,140円)
「AppleCare+」は、バッテリが本来の80%未満に劣化した場合は、無償交換が可能です。
ちなみに、管理人が2年近く使用した「iPhone X」バッテリーの状態(「設定」>「バッテリー」>「バッテリーの状態」で確認可能)は90%。
保証期間内に80%未満にするのは、かなりハードな使い方が必要かもしれません。
「モバイル保険」の場合は、自然の消耗もしくは劣化は補償の対象外となるので、バッテリの劣化も補償対象外となります。
修理不可な場合はどうなる?
車に踏まれたなど、修理不可能な状態になった場合は、どうなるのでしょうか?
- 「AppleCare+」:補償なし
- 「モバイル保険」:25,000円を上限に補償
意外にも「AppleCare+」は、「壊滅的な損傷」(全損)の場合の補償はありません。
ただし、残りの保証期間に応じて「AppleCare+」料金の返金を受けることができる場合があるそうです。
「モバイル保険」は、主端末については、最大25,000円までの補償があります。(副端末については、7,500円まで)
また、盗難の場合も、全損と同様の補償となります。
中古品やヤフオクで入手した端末の加入は可能?
端末の加入期限については、
- 「AppleCare+」:端末購入日から30日以内
- 「モバイル保険」:端末購入日から1年未満
(「モバイル保険」は、申込み時点でメーカーまたは通信キャリアが提供する有償の補償サービスに加入している場合は、購入から1年以上でも加入できます。)
となっています。
「AppleCare+」は、中古品でヤフオクなどでの入手であっても、Appleから購入から30日以内であることが確認できれば、加入することができます。
(例えば、新製品の場合、発売日から30日以内であれば、明らかに購入日から30日以内と確認できる)
「モバイル保険」は、中古品でも、国内メーカーの製品で、中古販売店の3か月以上の保証がついていれば加入可能です。
また、ネットオークションで取得したものや、友人・知人からの譲渡されたものは対象外となります。
海外での補償は?
海外でも補償は受けられるのでしょうか?
- 「AppleCare+」:対象
- 「モバイル保険」:対象外
「AppleCare+」は、世界で展開されていますので、海外でも同様に補償を受けることができます。
「モバイル保険」は、日本国内に限ります。
また、対象となる端末は、日本国内で正規に販売された端末である必要がありますので、個人輸入した海外版iPhoneなどは加入できません。
もしもの時の負担額をシミュレーション
もし故障や破損が発生してしまった場合、それぞれの負担額はどうなるのでしょうか。
比較してみます。
例として、「iPhone 13 Pro」で、2年間に「画面の損傷」と「それ以外の損傷」が、1回ずつ発生した場合。
(契約は2年間とする。)
AppleCare+ | モバイル保険 | |
---|---|---|
サービス料金 (保険料) | 24,800円 | 16,800円(=700円x24ヶ月) |
画面の損傷 修理費 | 3,400円 | (36,680円 →全額補償で)0円 |
それ以外の損傷 修理費 | 11,800円 | (70,980円 →年間の補償額が10万円を超えた分は自己負担)7,660円 |
総負担額 | 40,000円 | 24,460円 |
「モバイル保険」は「AppleCare+」より1万円以上安い負担額ですみました。
同様の条件で、他のiPhoneの場合は…
AppleCare+ | モバイル保険 | |
---|---|---|
iPhone 13/12 Pro Max | 40,000円 | 36,960円 |
iPhone 13/1212 Pro | 40,000円 | 24,460円 |
iPhone 13/12 | 34,000円 | 16,800円 |
iPhone 13/12 mini | 34,000円 | 16,800円 |
iPhone SE(2020) | 24,880円 | 16,800円 |
いずれもモバイル保険の方が、負担額は安くなりました。
どっちがおすすめ?
保険料の面では、ほぼ「モバイル保険
「AppleCare+」にメリットがあるとすれば、
- 海外でも補償が受けられる
- エクスプレス交換サービス
- 紛失に対する保証も付けられる
- 電話サポートが受けられる
海外での補償については、行く時だけ携行品損害保険などに入るという手もあります。クレジットカードに保険が付いてる場合もありますね。
「AppleCare+」の電話サポートも、初心者の方にとっては、大きなメリットです。
ということで、管理人は「モバイル保険
端末3台まで補償対象なので、MacBook ProとiPadも「副端末」として登録しています。
ご注意
この記事の内容は、管理人が出来る限り間違いのないよう、確認して記事していますが、間違いがある可能性もあります。
実際にサービスの購入、保険への加入をする場合には、Appleや保険会社のサイト等で、十分に内容をご確認ください。
「AppleCare+」もちょっとだけお得になる、こちらもどうぞ。
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実際に保険に入ってみた。↓
開封の儀、外観チェックに続いては、やっぱりFaceID...と行きたいところですが、その前にやらなければならないことが。以前ご紹介した、「モバイル保険」へ加入です。「モバイル保険」の詳細は、上記記事を参照いただくの一番ですが、ざっくりまとめると。 iPhoneだけでなく、様々なモバイル機器にかけられる保険 月額700円で、3台の機器を年間10万円を上限に保証 メーカの通常の保証ではカバーされない、過失や事故による損傷や水濡れの修理費用を保証 Appleの「AppleCare+」よりも安くて、同程度の補償内容というものです。修理費用... これで安心!!「iPhone X」を「モバイル保険」に加入してみた。 - iPhone + iPad FAN (^_^)v |