新しいiPad Proに搭載された、ディスプレイでは、120Hzのリフレッシュレートでの表示が可能になりました。
今まで、解像度ばかり気にしていたディスプレイのスペックですが、これからはリフレッシュレートも注目されるかもしれません。
アップルは、iPhone 4で初めて「Retinaディスプレイ」を採用しました。
網膜(=Retina)が、認識できる限界以上の解像度ということで、「Retinaディスプレイ」と呼ばれています。
iPhone 4は、326dpi。1インチ(25.4mm)に、326個以上のピクセルで「Retinaディスプレイ」となります。
(目からデバイスまでの距離によって、認識限界解像度は異なります。)
では、リフレッシュレートの認識限界は、どれくらいなのでしょうか?
リフレッシュレートとは
wikipediaによると
リフレッシュレート(refresh rate)とは、単位時間あたりどれだけリフレッシュするかという値である。通常ヘルツ (Hz)を単位として、1秒間にリフレッシュする回数を表す。
1秒間に何回画面を書き換えるかというスペック。通常は60Hzが一般的だそうです。
限界は脳次第?
OKWAVEさんへの「人間の視力の限界」という質問がありました。
フレームレートについて。
ゲームなどで30fpsと60fpsを切り替えるとはっきりと違いが分かるのですが、
例えば、120fpsにしたらもっとなめらかに感じるのでしょうか。
人間の視力で認識できるのはfpsで言うとどのくらいまでなのでしょうか。また、映画など24fpsとテレビの30fpsの違いは分かるのですが、
人間は1fpsの違いが見分けられるのでしょうか。
そのベストアンサーがこちら。
ヒトがイメージ形成をする時、一見、視覚情報のみによるものと思われるようなものであっても、実はそれ以外の情報、例えば聴覚、嗅覚、触覚、長期記憶、作業記憶など、「全て」の情報がそのもとになっています。その意味では、ヒトは「目」でものを見ているのではなく、「脳」でものを見ている(イメージ形成)と言えます。夢を「見る」のも、錯視の機序も、幻覚・妄想が起こるのもこれが原因です。脳の高次領域でのイメージ形成は「数えられない」概念なのです。そもそも、イメージ形成の情報の一つである視覚情報についても、量子化できるものではありません。ヒトは、量子化された視覚情報から、一方的に(受け身で)イメージの書き換えをしているわけではありません。サブリミナル効果は、例えば10000フレームの中に、数マイクロ秒のフレームがたった1つ挿入された場合、量子化されたフレームの「数」の上での意識への影響力としては、10000分の1という事になるはずなのに、先述の「脳」でのあらゆる情報が総合されてイメージ形成がされるので、時に思わぬエフェクトとなるものです。サブリミナル「効果」に、ヒトによって違いが見られるのはこのためです。視覚だと思っている部分も、実は視覚ではなかったり(例えば意識)します。
難しいけど、「ヒトは「目」でものを見ているのではなく、「脳」でものを見ている(イメージ形成)と言えます。」というのは、なるほどと思います。
どこまでリフレッシュレートを上げても、違いが認識できるのかの限界も、その映像によって、また人によっても違うのかもしれませんね。
ただ、iPadのホーム画面のスワイプとか、画面の回転とか、特に視覚以外の情報が関係しない場合、単純にどこまで認識できるのか?という視点ではどうなんでしょうか?
目の認識限界は「フリッカー融合頻度」?
wikipediaの「フリッカー」の項目には、こう書かれていました。
光点の点滅を識別できる限度を点滅の頻度で表したものをフリッカー融合頻度(ちらつき融合頻度)というが、この頻度が高い方が動きの識別能力が高い。ヒトのフリッカー融合頻度は70~100Hzであるが、ハトでは150Hzと高く、また速く飛ぶ昆虫ではフリッカー融合頻度は非常に高く、例えばハエでは約300Hzである。
点滅と動画を一緒にしていいのか?という疑問はありますが、ここでは限界は70~100Hzとしています。
ならば、120Hzはすでに限界なのかな?
まとめ
ということで、120Hzはすでに限界っぽいですが、実際それ以上の体験をしたことがないので、よくわかりません。
実在するディスプレイとしては、240Hzが最高のようで、主にゲーム用途で求められるスペックのようです。
表示するものの動きが早ければ、高いリフレッシュレートが生きてくるのかもしれません。
よく、動きのスムーズさ表現するのに「ヌルヌル動く」という言葉が使われますが、ディスプレイではない、実際のリアルな世界では、ヌルヌル感じることはないので、リフレッシュレートのない世界と、リフレッシュレートのある世界には、絶対に超えられない差があるような気がします。